第15回防災まちづくり大賞(平成22年度)

NPOと行政、地域が連携した自主防災の取組

優良事例(一般部門)
NPOと行政、地域が連携した自主防災の取組

特定非営利活動法人 地域防災推進協議会
(鹿児島県志布志市)

事例の概要

■経緯

 鹿児島県の実施する県地域防災推進員養成講座を受講したメンバーを中心に、地域における防災組織の必要性や、地域住民が災害時において、どのように行動すべきかなどを知っておく必要があることの重要性を痛感し、地域住民や行政と連携・協力できる組織として平成19年3月にNPO法人として組織化。継続した活動を実施する組織として、地元である志布志市を中心に自治会における自主防災組織支援を中心に活動を展開している。

■内容

  • 1. 組織概要
     鹿児島県地域防災推進員養成講座を受講したメンバーを中心にNPO法人を設立。会員13名中11名が県地域防災推進員、8名が防災士資格(NPO法人日本防災士会)を有し、応急手当普及員の認証を得ている。また中心となる理事長は、鹿児島県防災アドバイザーでもある。
  • 2. 取組概要
     地域の自治会に対し、NPO法人としての防災に関する専門性を活かし、講習会実施や防災マップ作成、防災ハンドブック作成など、自治会毎に自主防災組織の支援を実施している。
     特に、防災における「自助」、「共助」部分に力点を置き、地域住民自らが災害に備えた準備や、災害時の避難方法、消火器の取り扱い方法、傷病者の搬送方法など、地域で自らが具体的にどのように備え、行動すべきかを地域住民に啓発・助言している。
     また、志布志市共生・協働・自立推進事業補助金の助成を受けて購入したAED講習機材一式を使用して、AED・心肺蘇生法講習会を地元の小・中学校及び企業・ホテル等でも実施し、救命救急の指導、普及・啓発を続けている。
  • 3. 連携状況
     NPO法人だけでなく、地元志布志市役所、地域自治会と連携した取組を設立当初より継続しており、志布志市役所も各自治会における「自助」、「共助」意識の高まりの必要性から活動経費支援を行っており、過去3年で9地区(小学校区単位)の自主防災組織支援を完了。平成22年度は4地区の支援を実施予定であり、今後、市全域の21校区での自主防災組織支援を目指している。
     また、志布志市のみならず、防災講習会や取組の実績から、他地域への活動展開も図っているところである。

通山地区女性部消防訓練

消火訓練の様子

AED講習の様子

AED講習の様子

救命指導(志布志市ボランティアまつり)

苦労した点

  • 1. 少子高齢化による集落人口減少や、隣近所のつながりが希薄化する中で、地域住民に防災意識を訴える機会を得ることに大変苦労した。
  • 2. 地域住民が、災害時等は行政が何とかしてくれるといった「公助」に頼る意識が強かったため、地域住民自らが日頃から災害に備え、またいざという時に行動出来る「自助」、「共助」の防災意識に気づき、具体的手法を学ぶようになるまでの過程では根気強く説明・事例を示すなど時間を要するものであった。

特徴

  • 1. 防災面に関心が高いメンバーの集まりであり、地域住民へ学んだことの情報やノウハウを提供できるよう日頃よりメンバー自らが自己研鑽に励んでいる。
  • 2. 行政が行う「公助」だけではない、地域住民が行う「自助」、「共助」の部分を具体的にきめ細かく指導・助言するNPO法人として地元を中心に信頼を得てきている。
  • 3. 設立当初から地元である志布志市の自主防災組織支援を行政と協働し、校区単位で行っており、全校区へ活動展開を目指している。

団体概要

特定非営利活動法人「地域防災推進協議会」
 地域住民を対象に、災害から一人でも多くの人々を守るため、防災に対する知識及び心構えについて啓発活動を実施するとともに、地域の安心安全に関する活動、ボランティア精神の涵養に関する活動、自主防災組織の育成などを行うことで、地域住民の連帯意識の醸成と安心安全に対する相互扶助の高揚を図り、もって、地域社会全体の福祉の向上に寄与することを目的とするNPO法人である。

構成人員
13名(うち11名が県地域防災推進員)

実施期間

 平成19年~