第14回防災まちづくり大賞(平成21年度)

【総務大臣賞】平成20年度姫路市消防防災運動会「まもりんピック姫路」の開催

総務大臣賞(一般部門)
平成20年度姫路市消防防災運動会「まもりんピック姫路」の開催

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姫路市消防防災運動会実行委員会
(兵庫県姫路市)

事例の概要

■経緯

 防災訓練は必要であるが、防火・防災技術についてもっと市民が楽しみながら習得する催しについても必要ではないかという視点から、例年、屋内で開催している「姫路市市民防災のつどい」を、平成18年度、会場を屋外に移し、競技形式で、防火防災関係団体や事業所を対象に、試行的に手作りの運動会を開催した。
 この運動会が好評であったことから、より魅力的、効果的なものとし、市民定着行事とするため、都市防災の専門的見地から、競技種目案も含めた「効果的な消防防災業務に係る検討結果報告書」をまとめ、更なる検討を重ねた。
 その結果、各種災害を想定した消防防災競技やゲームを通じて市民と行政が一体となり、防火防災意識の啓発と相互の連携からお互いを助け合う力(互酬性)を養うことにより、安全安心都市の実現を目標として、消防防災運動会を平成20年度に開催した。

■内容

  • 1. 事業内容
     「効果的な消防防災業務に係る検討結果報告書」に基づき、消防防災運動会を企画・立案・運営した。
     全国に愛称を募集し、「まもりんピック姫路」と名付け、各種広報媒体を通じて、広く市民に周知した。
     市内全域を消防署単位の5ブロックに分け、各自治会を単位とし、平成20年11月に予選会を、平成21年3月に本大会(参加者:2,439人)を開催した。
  • 2. 施策の開始前に想定した事業効果
     阪神・淡路大震災以後、自助・共助・公助の分担を基盤とする防火防災体制の確立を目標とされるようになり、地域防災力向上の支援方策として、「消防防災運動会」を企画、立案した。
     その運営方法並びに実際に役立つ競技種目などについての検討を重ね、従来の「訓練方式」ではなく「競技・ゲーム」要素に重点を置き、楽しみながら各自がチームの一員として参加できることを目指すことにより、防災力の要である連帯感、地域コミュニティの一層の活性化が図れ、防火・防災技術の習得にも大きな成果が期待できた。

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担架作成・搬送ゲーム

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防災障害物リレーゲーム

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水バケツリレーゲーム

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全員参加ゲーム(じゃんけんゲーム)

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消防ポンプ操法演技披露

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姫路市消防音楽隊のドリル演奏

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ちびっこ体験コーナー

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幼年消防クラブ員による防火綱引き

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婦人防火クラブ員による非常食炊き出し

苦労した点

  • 1. 実施する競技種目に、子供及びお年寄りなども参加できる幅広い競技内容とした。
  • 2. 全市域から参加しやすい、市民の皆様が負担にならない開催場所・時間を設定した。
  • 3. 競技用の防火防災資器材等を活用した事前練習会を設け、スムーズな大会参加に配慮した。
  • 4. 市民への周知、参加への動機付け、会場の選定、競技種目、チーム構成、会場の盛り上げ方法などについての検討を行い、市民の方々がそれぞれの地域コミュニティの力を活用し、楽しみながら防火・防災技術が習得できるよう、工夫に努めた。今後、全市的な行事として普及・定着させるため、さらに改善及び周知に努める必要がある。

特徴

  • 1. 全市規模の運動会形式の消防防災訓練
  • 2. 屋内型から屋外型へ・・・「見る」訓練から「する」訓練へ
  • 3. 上達を目指すため目標を持って・・・チーム競争・競技種目により得点化
  • 4. 老若男女の競技参加・・・楽しみながら地域コミュニティを図る
  • 5. お昼をはさむ・・・婦人防火クラブによる非常食の炊出し

委員のコメント(防災まちづくり大賞選定委員 飯島 義雄(総務省消防庁国民保護・防災部防災課長))

 姫路市消防防災運動会「まもりんピック姫路」は、災害を想定した消防防災競技やゲームを通じて、住民の防災意識と共助の精神を高めることを目的に、平成20年度から開催している。
 この運動会は、平成18年に姫路市消防局の職員のプロジェクトチームのアイデアにより、従来の訓練形式でなく、市民が楽しみながら消防防災技術を学べる競技・ゲーム形式の消防防災運動会を試行したことが契機となっている。また、愛称「まもりんピック姫路」は全国公募で決定され、商標登録まで行っている。
 平成20年度には、市内の5ブロックの自治会単位で、平成20年11月に地区予選会、平成21年3月8日に約2,500人が参加する本大会を開催した。予選会・本大会ともに、担架作成・搬送ゲーム、防災障害物リレーゲーム、水バケツリレーゲーム等のそれぞれの競技で、選手に送る住民の大きな声援が、会場に響きわたった。自治会による住民主体の取組みが、運動会の盛り上がりを支えていると考える。
 大会の実施に当たっては、各地区の消防団が防災リーダーとして競技の指導に当たったほか、自主防災組織が練習、婦人防火クラブは当日の炊き出し訓練などで活躍するなど、各地域の防災団体が一体となって運営に取り組んだことも、特筆に価する。
 実行委員会では市消防局を中心に、平成22年度の第二回の開催に向けて準備中である。
 「まもりんピック姫路」は、単なる住民の防災意識を高めるイベントにとどまらず、コミュニティの絆を再認識させ、地域防災に向けて住民の力を結集する画期的な防災まちづくりの手法として大きな意義があり、全国にその内容を広めていくにふさわしい取組みとして評価できよう。

団体概要

【姫路市消防防災運動会実行委員会】
 この実行委員会の会長は、姫路市長、副会長は、姫路市消防長とし、自主防災会・婦人防火クラブ・消防団・防火協会・臨海地区防災協議会・協賛事業所の各代表により構成されている。
  • 〈面 積〉534.43km2
  • 〈人 口〉536,225人
  • 〈世帯数〉206,771世帯
  • (H21.9.1現在)

実施期間

 平成18年~