第15回防災まちづくり大賞(平成22年度)

2010年 チリ地震津波を踏まえた防災意識向上の取組

優良事例(一般部門)

2010年 チリ地震津波を踏まえた防災意識向上の取組

内の脇1・2・3区自主防災協議会
(宮城県気仙沼市)

事例の概要

 当地区は、昭和35年のチリ地震津波によって被害を受けており、また大雨や高潮に伴う浸水被害も経験している。さらに、宮城県沖地震とそれに伴う津波によって、地区全体における浸水被害の発生が想定されている。
 現実的な災害時の行動を考慮して内の脇1区・2区・3区が合同で自主防災組織を結成し、市の防災講座の活用により基礎的な防災知識や被害想定などを学ぶことで防災意識を高めてきている。
 海と川に挟まれるという地形状況、高台まで距離が遠いこと、高齢者が多く遠くまでの避難が困難という点など、防災上の課題を有しているものの、「一時避難ビル」となっている近隣公民館への避難訓練の実施や、さらに外階段への手すり設置の要望等、避難体制の改善にも取り組んでいる。
 平成22年2月28日、南米チリで発生した地震による津波が当地区をおそったが、到達まで時間があったので、住民は親類・知人宅などへの避難や、自主防災組織や民生委員が災害時要援護者の方々に声がけをし、公民館へと避難をして、人的被害の発生を防いでいる。
 その後、今回の災害を教訓とすべく自主防災組織が主体として、住民アンケートを実施して調査結果を、市長と防災部局に報告している。

<アンケート概要>
 調査対象:543世帯 回答309世帯 回収率 約57%
<特記事項>
 ・避難した70% 避難しなかった30%
 ・避難しなかった理由:テレビ等で情報を確認していた90% 危険を感じなかった10%
 ・これまでに地域の避難訓練に参加したことはあるか:ある40% ない60%
 ・今後避難指示が出たらどう行動するか:避難する20% 避難しない10% 状況を見て判断70%

 調査結果から、地域全体の防災意識を高める必要性を感じたことから、6月に避難訓練と炊き出し訓練などを行い、災害発生時に地域住民ができることは何かを深く認識したところである。
 また、住民の防災意識の向上のために、「標高表示看板」を作成し、施設の壁などに設置を進めており、津波や洪水に対して警戒が必要であることの周知にも取り組んでいる。
 今後も、近隣地区が集まっての「ぼうさい運動会(仮)」の開催など、地域の皆さんが親しみやすく参加しやすい形を検討しているところであり、地域住民が助け合って災害から身を守っていけるよう取り組んでいきたいと考えている。

避難訓練後の勉強会の様子

炊き出し訓練の様子

チリ地震津波時の付近の浸水状況

標高表示看板

標高表示看板の設置

苦労した点

  • 1. 地域の防災意識高揚対策
  • 2. アンケートの実施、取りまとめ
  • 3. 標高表示看板の作成に係る設置箇所の選定ほか
  • 4. これまで防災活動に参加していない方を巻き込むための方策

特徴

  • 1. 3地区合同での自主防災組織の結成
  • 2. 津波避難訓練の実施(一時避難ビル)
  • 3. 住民避難アンケート調査の実施
  • 4. チリ津波後の避難訓練の実施
  • 5. 標高表示看板の作成・設置

団体概要

内の脇1・2・3区自主防災協議会
内の脇1区2区3区の協働による自主防災組織
 二級河川大川沿いの地区であることから,水害のおそれが想定されるとともに,宮城県沖地震による津波浸水も想定される地区である。

実施期間

平成18年~