第13回防災まちづくり大賞(平成20年度)

68年間続いている少年消防クラブ員の「火の用心」防火広報

優良事例
(一般部門)

68年間続いている少年消防クラブ員の「火の用心」防火広報

繁窪少年消防クラブ
(新潟県長岡市)

事例の概要

■経緯

 広報活動を開始した頃(昭和15年)は、薪の焚物、ろうそく等で火気の取り扱いをしており、この地区でも火の不始末や少しの不注意でたびたび火災が発生していた。
 当時、小学校に赴任していた校長先生が、このような状況を憂いて校区内の火災がなくなるように、子供にもできる地域貢献として「火の用心」の呼びかけを推奨したことが始まりである。
 活動当初は、周囲の地区でも同様の巡回広報が実施されていたが、時代の変化とともに自然消滅してしまい、現在まで続いているのはこの地区だけである。
 この活動が定着してから、当地区の火災は、昭和29年の1件のみで、半世紀以上に亘り無火災が続いている。
 活動初期の頃は約40人の子供がいたので、地区を2つの担当区域に分けて巡回していたが、子供が減少してきた状況により、現在は7人が1組で2つの区域を一日おきに広報巡回している。
 過疎化が進行して子供の数が減少しているなかで、さらに無火災が続くようにと地区全体で支援して、地道に活動を継続中である。

■内容

 夕方、肉声と拍子木による地区内の防火広報巡回。
 当初は、地区の全世帯を訪問して、玄関から直接「火の用心お願いします」と呼びかけていたが、子供の減少に合わせて幹線道路の巡回式に変更された。
 豪雪地帯なので、冬季は子供の事故防止と負担軽減のため、活動を休止することとしている。

賽の神の火を地区民と見守る少年消防クラブ員

防火広報のための巡回(巡回前の集合)

防火広報のための巡回

夕食準備の時間帯に広報を実施

賽の神で、火を敬うことを学習

苦労した点

 活動当初は約40人いた子供の数が、徐々に減少して現在は7名で活動している。
 そのため個人の負担が大きく、少々の体調不良や不都合があってもなるべく全員が揃って広報活動ができるように努めている。
 天候の急変や寒暖の気象変化にもめげずに春から秋まで一貫して広報することは大変困難であり、毎年上級生が下級生を励ましながら厳しい条件を克服し、広報活動を続けてきた。

特徴

 68年間の継続活動で、親子3代に亘って広報活動を経験してきた世帯が多く、地区全体で子供たちを激励しながら活動してきた。
 ほとんどの区民が「火の用心」の防火広報の経験者であり、防火に対する思い入れの強さが無火災継続の原動力になっている。
 地域の過疎と高齢化が進行するなかで、子供の声が響き渡ることによって地区に活力を与えており、何より子供自身が自覚と責任をもって活動している。
 広報活動のほかにも、新潟県の事業で行なった植樹地の維持管理に参加して環境保護の大切さを学んだり、賽の神行事に参加して火の崇高さや伝統行事の意義についても学習している。

団体概要

  • 構成人員 : 少年消防クラブ員 7名
  • 団体概要 : 地区の小学生で構成されており、昭和55年から少年消防クラブを結成し、活動している。

実施期間

昭和15年~