第15回防災まちづくり大賞(平成22年度)

「しみん救護員」育成事業

優良事例(一般部門)

「しみん救護員」育成事業

小松市消防本部
(石川県小松市)

事例の概要

■経緯

 阪神・淡路大震災や東日本大震災以降、全国各地で自主防災組織の必要性が叫ばれるようになり、小松市では現在246町内会の内、現在202町内会(H23年8月現在82%)で結成され、防災訓練等様々な活動を行っている。中でも応急手当に精通することは、大災害の被災時において、自助、共助の重要な役割を果たすといえる。
 そこで自主防災組織の救護班を特化させ、応急手当の深い知識の習得と、地域防災における住民の模範となる人材を育成することを目的とし平成23年4月から「しみん救護員育成講習」を取り組むこととした。

■内容

  • 1. 各町内会1名以上のしみん救護員の育成を目指す。平成23年度は、38町内、84名。
  • 2. 認定者の属する町内会には、応急救護セットを支給。
  • 3. 講習時間は、止血・固定法や搬送法から、熱中症や脳卒中等の手当まで多岐にわたり、1日8時間の講習を3日間で計24時間受講した人を、市が「しみん救護員」として認定する。
  • 4. 講習内容は、自主防災組織の役割、応急手当の重要性、ケガに対する応急手当(止血法・固定法・三角巾法)、心肺蘇生法、異物除去、AEDの使い方、内因性疾患の手当、傷病者の体位管理方法、搬送方法、指導要領、効果測定で、座学及び実技を行う。

講習会①

講習会②

修了式①

修了式②

苦労した点

  • 1. 講習は1日8時間を3日間の計24時間で、基礎・応用・修了講習とテキスト・資料等の作成に職員が多くの時間と労力を要した。
  • 2. 講習日は、市民が受講しやすい様に、1つの講習を土、日、月で設定した。
  • 3. 講習日は事前に受講者が日程を決めていたが、講習当日に連絡なしのキャンセルや変更により日程調整に苦慮した。

特徴

  • 1. しみん救護員の認定者には、有事の際、自分たちが住んでいる町や自主防災組織の応急手当のリーダーとなって活動してもらう。
  • 2. 自主防災組織の訓練時、地域の消防団員と共に応急手当の指導員となって活動する。

団体概要

小松市町内会:
246町内会 本年度申請38町内会 84名(しみん救護員認定者)

実施期間

平成23年4月16日~平成24年1月16日