第16回防災まちづくり大賞(平成23年度)

幼年消防クラブ「 みんなで火の用心 」

優良事例(一般部門)

幼年消防クラブ「 みんなで火の用心 」

弘前地区幼年消防クラブ(致遠保育園幼年消防クラブ)
(青森県弘前市)

事例の概要

■経緯

 弘前市は、慶長16年(1611年)に完成した弘前城を中心に、津軽地域経済発展の源として発展してきた風光明媚な由緒ある城下町である。
 また、今年は弘前城築城400年を迎える記念する年でもあり、幼年期の子供達に江戸時代から伝わる、まとい振り・はしご乗りを伝承し、事業を推進してから8年が経過しており、卒園児はワンステップ上の各地区の少年消防クラブへ入会し、活躍の場を広げている。
 幼年消防クラブは、身近にある防火防災に感心を持たせることを主な目的とし、短期間では達成できない将来の地域防災の担い手となる人材育成の場としている。

■内容

 本幼年クラブは、楽しみながら遊びを通してをモットーに、防災に対する基本的知識・自ら行動する積極性や、子供の眼から見て感じた防災を家庭で話し合うなど、小さな防災リーダーの育成を目的としている。
 結成当初、まとい振りに関しては前年結成クラブから知識・技術の情報提供を受け実施したが、はしご乗りについては手探り状態からスタートしたため、地域消防団でまとい隊に所属する団員にアドバイザーとして協力を求め、当保育園の保育士全員で取り組むこととし発足した。
 練習(訓練)では、弘前市消防団まとい隊の文献で演技の種類・技の中から、園児がスムーズに取り組み可能なものを順次選出し、安全・安心が確保できる体制づくりに主眼を置き実施した。①練習用のはしご(実寸の半分の高さ2.0m)準備、②はしご基底部周囲に安全マット配置、③恐怖心を払拭するため同型のはしごで保育士が横で演技、④和太鼓でリズムを刻む、⑤年長組は男女の別なく全員が演技、⑥順番待ち園児はポーズを真似て声を出す。これにより、演目は火の見張り乗りに始まり二本遠見・肝潰し・一本八艘・右左大の字等々11種類をマスターすることとしたことから、一つの演目を保育士・園児が協力しみんなで完成させることへの喜びを知り、併せて、演技者と確保者を交互に実施することにより、相手を思いやり、共に助け合う気持ちを育み、園児全員が目標に向かって楽しく取り組めた。
 以上、本幼年消防クラブは、子供まとい振り・はしご乗りを通じて地域の文化祭・社会福祉協議会オープニング・消防フェスティバルなど活動の場を幅広く展開しており、地域に根ざした小さな防災リーダーとして、防災思想の普及に大きく貢献している。

平成22年弘前地区消防フェスティバル①

平成22年弘前地区消防フェスティバル②

平成23年消防の歴史&消防フェスティバル①

平成23年消防の歴史&消防フェスティバル②

苦労した点

 本幼年消防クラブは、平成14年度「青森県防火の集い弘前大会」の開催に伴い、新しい取り組み事業の展開として、市内の保育園(所)・幼稚園で唯一子供はしご乗り演技を行うにあたり、保育園関係者等の一番の不安材料である安心・安全が確実に確保できる体制づくりに時間を要した。
 また、手探り状態からスタートしたため、はしごの製作(展示用高さ4.0m)・設定方法・演技種目等については、幼年期の子供ということを念頭に地区消防団と幾度となく話し合い、子供の目線で問題点を出し合い改善していくことにより、クラブ員が楽しみながら防災に関わりを持てたことは大きな成果であった。

特徴

 本幼年消防クラブは、平成4年の発足当時から幼年期に正しい火の取り扱いに関するしつけを教え、防災教育を通して家庭や地域ぐるみの防火の輪を広げることを目的とし、年長組の園児を中心に子供まとい振り・はしご乗り演技を各種イベント等で披露するなど、地域に根ざした防災活動をしている。
 また、平成18年6月から施行された住宅用火災警報器についても、地域の文化祭・消防フェスティバル等のイベントに積極的に参加、「火の用心の歌」に合わせて火災予防の呼びかけ、住宅用火災警報器設置促進チラシの配布など、来場者に対し演技も含め眼から訴える活動も功をなし、設置普及率の向上に大きな貢献をしている。

団体概要

致遠保育園幼年消防クラブ 29名

実施期間

平成4年7月~