応援メッセージ

関 静子さん

関 静子さん(女性・59歳)

当時:山古志村職員

現在:主婦、観光ボランティアガイド


「いつも気にかけ、いつまでも応援しています」


被災された方にお会いした時、私はいつも「元気でいてください」としか言えなくなっていました。どんな想いをしているかなどの想像は及ばないとわかっていますから・・・。


私は中越地震当時、本当に大変なことが起こってしまった、これからどうなるのだろうと、自分たちの世界が変わってしまったような気がしました。例えば、避難所の体育館から初めて近くのスーパーに買い物に行った時(その買い物は梅干、サランラップ、ガムテープなど最低必要だと思われたもの)、他の人はいつものように生鮮食品のコーナーなどで買い物かごを持ってゆっくりと見てまわっている、そんな光景が自分とはかけ離れていて、自分の世界が変わったことを実感しました。今思ってもとても不思議な気がします。 当時、朝のドラマで「生きてるだけで丸もうけ」というせりふがありました。つくづくそのとおりだと思ったものです。 今、8年を過ぎてみて、感覚はすでに元に戻り、無事生活しています。そして3年前から、主に被災地を案内するガイドをしています。その時にいつも最後に聞いていただく歌があります。震災後山古志小学校の児童が詩を作り、コカリナ奏者の黒坂黒太郎さんが曲をつけた「ありがとう」という歌です。こんな詩です。


【ありがとう】 悲しいときにあの人はあったかい握手してくれた うれしかった やさしかった 震えるほどありがたかった 何かお礼をしたいけど 心をこめてありがとう 上を向いて歩こうと一緒に誓ったあの夜 涙拭いた希望がわいた 震えるほどありがたかった あきらめないよ 負けないよ 手紙を書くよ ありがとう 人はだれもひとりでは生きてゆけないものだから 人生の宝物 震えるほどありがたかった いつかきっとひとのため きらりかがやく人になる 何かお礼をしたいけど 心をこめてありがとう


いつも皆さんに感謝して歌っています。 今度はわたしたちが応援します。どうぞ元気でいてください。 どうぞ、皆さんが一日でも早く、こころ穏やかに過ごせる日がきますように、ずっと応援しています。


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そなえ館での団体視察の様子(121015)


(平成24年12月)