清流の町

清流の町


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清流の町 郡上八幡(岐阜) 平成6年9月

9年前に訪れた時は越美南線、今日は同じ線路であるが、第三セクターの長良川鉄道。

一歩町に入ると赤や白の大きな提灯が吊されたままで、郡上踊りの余韻が未だ残っている。陽差しは厳しいが、日陰に入れば吹く風は涼しい。やはり山峡の清流の町である。

職人町、殿町、柳町の古い家並の前には巾4、50センチの側溝があり、冷たく澄んだ水が音をたてて流れている。一寸堰止めたら洗たくも出来、散水、防火用にと町名入りのバケツが各家の軒先に吊るされている。

この町にも火の見櫓はなかったが、軒先に半鐘を吊るしている家があった。