平成5年12月13日マレーシア・ビル倒壊災害

救助活動を取り巻く環境

マレーシア・ビル倒壊災害

はじめに マレーシア・ビル倒壊の災害状況
国際消防救助隊の構成 行動日程
救助活動を取り巻く環境 救助活動方針
救助活動概要 各国救助隊の状況 総括 最後に

4.救助活動を取り巻く環境

現地に到着するとともに、救助資機材の点検と併せ救助活動に着手したものであるが救助活動を取り巻く環境は次のようなものであった。

  • (1)連日30度を超える暑さと、80%は超えていると思われる湿度、更には頻繁におそうスコール等過酷な気象条件の下で、かつ多数の住民、報道機関等衆人環視のなかでの救援救助活動であった。
  • (2)倒壊した建物に隣接して建てられた同形の建物(図参照ブロックBとC)も倒壊危険があり、マレーシア軍によりダイナマイトが仕掛けられ、有事の際には瞬時に爆破させるという極めて危険な緊迫した状況下での活動であった。
  • (3)倒壊建物内は、日を増すごとに異臭が強くなるとともに、コンクリート片や瓦礫等の崩落がいつ起きてもおかしくない状態であり、階層間の倒壊に対する安全を確保してからの検索救助活動を強いられた。

災害現場付近図(手前の建物が倒壊したもの)

「倒壊建物」