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3.1 消防防災業務

(1)災害対策基本法と防災計画

〜突発的に発生する災害に対応するために、対応機関やその責任が、法令や具体的な計画として予め規定されている。〜

 「災害対策基本法」をはじめとした、日本の災害対策法制では、予防、応急、復旧・復興という災害のあらゆる局面に応じ、国や地方公共団体等の権限と責任が明確化されており、官民の関係主体が連携して対策を講じることとされている。
 災害対策基本法は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し、責任の所在を明確にするとともに、防災計画の作成、災害予防、災害応急対策、災害復旧及び防災に関する財政金融措置その他必要な災害対策の基本を定めている。
 災害対策基本法に基づいた防災計画には、中央防災会議が作成する政府の防災対策に関する基本的な計画である「防災基本計画」、この計画に基づき、指定行政機関及び指定公共機関が作成する「防災業務計画」、地方公共団体が作成する「地域防災計画」がある。
図3-2
防災体制の概要
(内閣府防災パンフレット「日本の災害対策」8頁から引用)

(2)災害時の情報伝達

〜ルートの明確化〜

 都道府県知事、市町村長は、災害に関する予報又は警報の通知を受けたとき等は、関係者に対し通知等をすることとされている(災害対策基本法第55条、第56条)。この場合において、都道府県知事又は市町村長は、通知、要請、伝達又は警告が迅速かつ確実に行うことができるように電気通信設備の優先的利用、有線電気通信設備若しくは無線設備の使用又は放送を求める権限を有することとされている(第57条)。
 大規模災害時には、地方公共団体が把握した災害の規模や被害の概況を国が迅速かつ的確に把握し、応援部隊の出動やその他の災害応急対策を適切に講じることが重要である。災害時に防災情報の収集・伝達を円滑に行うためには、平素から体制を確立しておくことが極めて重要であることから、消防組織法第40条の規定に基づき、消防庁では、災害の種別や規模に応じた報告の形式及び方法について「火災・災害等即報要領」を定め、速やかな報告が行われるよう努めている。
 消防庁は、地方公共団体から迅速かつ的確に情報を収集し、緊急消防援助隊の出動・運用等の判断を行うとともに、地方公共団体と国との間の防災情報の収集・伝達の窓口として、内閣官房(内閣情報集約センター)、内閣府(防災担当)の政府関係機関に情報を伝達している。
 災害対応時の情報には、情報の発信者とその受信、その伝達手段が予め規定される必要がある。
図3-4
火災・災害等即報の概要
(平成27年度版 消防白書235頁から引用)