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地震


【地震動等に関する用語】

海溝型地震・直下型地震(かいこうがたじしん・ちょっかがたじしん)
 地震は、その発生メカニズムと発生場所によって、明確ではありませんが、大まかに海溝 型地震と直下型地震の2つに分けられます。
 海溝型地震は、一般的に陸側のプレートと海側のプレートの境界である 海溝等の付近で発生する地震をいいま す。海溝型地震は、数十年〜数百年の間隔で発生しており、1923年に起きた大正関東地震(関 東大震災)、そして2011年に起き た東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)も、典型的な海溝型地震とされています。
 直下型地震は、一般的に、陸部直下の活断層によって発生する地震をい います。海溝型地震と比べて規模(マグニ チュード)が小さく、また被害範囲も局地的ですが、震源が浅く(15km〜20km)、また都市部な ど人の住む土地の真下で発生す るため、甚大な被害を引き起こす場合も少なくありません。多くの犠牲者を出した1995年の 兵庫県南部地震は直下型地震の一例とな ります。

マグニチュード・モーメントマグニチュード
 マグニチュードは、地震が発するエネルギーの大きさを表した指標で、 Мという記号で表記されます。Мの値が1増 えるとエネルギーはおよそ32倍に、Мの値が2増えるとエネルギーはおおよそ1000倍になりま す。Мの値は地震計で観測される波 の振幅から計算され、地震発生から3分程で計算可能という点から速報性に優れています。一 方、マグニチュードが8を超える巨大地震 の場合は正確な数値を推定できない欠点があります。
 モーメントマグニチュードは、地震の破壊エネルギーの大きさを表した 指標で、Мwという記号で表記されます。岩 盤のずれの規模(ずれ動いた部分の面積×ずれた量×岩石の硬さ)をもとに計算され、大きな 地震に対しても有効です。一方、その値を 求めるには高性能の地震計のデータを使った複雑な計算が必要なため、地震発生直後迅速に 計算することや、規模の小さい地震で精度よ く計算するのは困難です。

長周期地震動・短周期地震動(ちょうしゅうきじしんどう・たんしゅうきじしんどう)
 地震動(地震によって発生する揺れのこと)は、単に強い、弱いと言った単純なものではありません。素速い揺れ(短周期)、ゆったりした揺れ(長周期)が複雑に混ざっています。素速い揺れが卓越する場合、ゆったりした揺れが卓越する場合があります。周期別に、地震動は6つに分けられます。
 ・極短周期  : 0.5秒以下
 ・短周期   : 0.5〜1秒
 ・やや短周期 : 1〜2秒
 ・やや長周期 : 2〜5秒
 ・長周期   : 5秒以上
 震度が同じでも地震動の周期特性によって人の感じ方や建物被害が大きく違ってきます。例えば、地震が発生した場合、震度6弱を記録した二ヶ所で、極短周期地震動が発生したところでは、人は強い地震と感じますが、建物は無被害であることに対して、やや短周期地震動が発生したところでは、人は強い地震とはあまり感じませんが、多くの建物が倒壊してしまうことが挙げられます。このことは気象庁震度階級関連解説表にもはっきり明記してあります。
 昨今の震度6弱,6強で被害が小さい場合が非常に多いのは、発生したのが極短周期地震動だったというだけで、建物の耐震性が充分というわけではなく、決して安心してはいけないということに留意する必要があります。

体感震度・計測震度(たいかんしんど・けいそくしんど)
 震度は、ある場所における地震動の強さを表す指標です。同じ地震の発生を受けて、場所 の特性(例えば、震源からの距離、地盤の良 否、建物の種類、居合わせた建物の階数など)によって、それぞれの場所における震度が大き く異なります。
 以前は体感及び周囲の状況から、震度0(無感)・1(微震)・2(軽震)・3(弱震)・4(中震)・5( 強震)・6(烈震)・7 (激震)の8階級に分けて推測された震度を、体感震度といいます。
 1996年4月以後は、器械により観測され、計測震度と呼ばれています。
 気象庁が発表する計測震度は、気象庁、地方公共団体及び(独)防災科学技術研究所が全国 各地に設置した震度観測点で観測した震度 で、震度5と6をおのおの弱と強に分けて、「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」 「震度5弱」「震度5強」「震度6 弱」「震度6強」「震度7」の10階級となっています。


【防災情報等に関する用語】

地震予知(じしんよち)
 「地震の規模」、「発生時間」、「発生場所」という三つの要素を精度よく予測すること です。期間の長さから、大きく長期予知と短 期予知の2つに分けます。
 長期予知とは、過去に起こった地震の記録や活断層の調査などから、今 後数十年〜百年の間の大規模な地震の発生 を予知することです。高い精度で推定可能とされ、都市計画などに役立てられます。
 短期予知とは、地震が起こる数時間〜3,4日前以内に、「何月何日の何 時に、何処でどれだけの規模の地震が発 生するか」を予知することです。現在のところ、短期予知のできる可能性があるのは、「東 海地震」だけです。それ以外の地震について は短期予知できるほど現在の科学技術が進んでいません。
 一方、短期予知の鍵となる前兆現象は、どのくらいの確率で捉えられるのかが不明のため 、「東海地震」も必ず予知できるとは限らな いとされています。

緊急地震速報(きんきゅうじしんそくほう)
 地震は、P波と呼ばれる小さな揺れのあと、S波と呼ばれる大きな揺れが来ます。
 緊急地震速報は、このP波をとらえ、地震の規模や震源地を推定し、それに基づいて各地で のS波の到達時刻や震度を予測して発表する ものです。地震の発生を予知しているわけではなく、いわゆる地震予知ではありません。
 震度5弱以上と予測された時に気象庁から発表されます。緊急地震速報を受信して、列車や エレベーターをすばやく制御させて危険を 回避したり、工場、オフィス、家庭などで避難行動をとることによって被害を軽減させたり することが期待されます。
 ただし、震源に近いところでは緊急地震速報が間に合わないことがあります。また、予測 された震度に誤差を伴うこともあります。緊 急地震速報を適切に活用するためには、このような特性や限界を十分に理解する必要があり ます。


【地震災害に関する用語】

地震火災(じしんかさい)
 地震によって発生する火災のことをいいます。例えば、震動による火気器具等の異常な燃 焼、薬品混触による発熱・発火、長時間の停 電を予想して家人全員が避難中に復電し、スイッチが入ったままの電気器具が加熱して出火 する等が挙げられます。
 一般的な火災と比べて、次の特徴があります。
 ○同時多発
 密集市街地では同時多発的に出火し、延焼する恐れが大きく、通常の火災よりも被害が大 きくなる傾向があります。
 ○避難が困難
 地震で倒壊した家屋や家具の下敷きになった場合や、落下物等により怪我をした場合など において、身動きが取りにくく、一般的な火 災時より避難行動が極めて困難となります。
 ○消防力が不足
 火災が同時多発すると、消防車・救急車など消防力が極めて不足な状況になります。また 地震による道路の陥没、交通渋滞、断水及び 防火水槽の漏水等なども起こり、消火活動に必要な消防力がさらに足りなくなります。その ため、地震発生時の火災は、被災者の命を奪 う大きな原因となっています。

震災関連死(しんさいかんれんし)
 大規模震災において、家屋の倒壊や火災、津波などによる直接的な死亡ではなく、避難所 などの環境変化 に起因する持病の悪化や過労、自殺などによる死亡のことをいいます。震災関連死と認定さ れる場合、遺族には災害弔慰金が支給されま す。
 1995年の阪神淡路大震災では、6400人以上の方が亡くなりました。そのうち、「震災関連 死」による死者は兵庫県だけで90 0人超と、全体の一割以上にのぼるとされています。