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日本の火山情報

解説 山体写真 位置図 ハザードマップ 噴火実績図 出典
解説-浅間山(あさまやま)-
1.火山の緒元
火山名 浅間山
地 域 群馬・長野県境
標 高 2,568m
北 緯 36°24' 12''
東 経 138°31' 34''
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2.浅間火山の概要
長野県と群馬県県境に位置する浅間火山は、有史以来、何度も噴火を繰り返している活動が活発的な火山の一つです。その山体は、西側から黒斑山(黒斑火山)、前掛山(前掛火山)、そして前掛火山に覆われた仏岩溶岩(仏岩火山)で構成されていて、その周りに小浅間山、石尊山、離山等の溶岩ドームが分布しています。このうち最も新しい山体である前掛火山には、その山頂カルデラ内に釜山と呼ばれる中央火口丘があります。浅間山の周辺には、避暑地として日本で初めて開発された軽井沢や最近開発が進んだ北軽井沢、高原野菜で有名な嬬恋村等有数の観光地が、あり、多くの観光客が訪れています。

3.浅間火山の形成史
浅間火山の活動は、黒斑火山期、仏岩火山期、前掛火山期の3つの活動期に区分されています。黒斑火山の活動は、多くの溶岩流や軽石、火砕流堆積物が噴出し、大きな成層火山が形成されました。また、この時期には山体南側にある石尊山溶岩ドームも形成されました。この黒斑成層火山は約2万数千年前に山体中央部から東側が山体崩壊を起こし、岩屑なだれとなって、北側(長野原町大桑や嬬恋村大笹)、東側(白糸の滝付周辺)、南側(軽井沢町塩沢、佐久市岩村田周辺)の3方向に流下しました。このとき、北側の吾妻川に流れ込んだ岩屑なだれは泥流となり、また大洪水となって下流に流下しました。現在でも中之条盆地や前橋付近ではこのときの泥流堆積物が分布しています。
黒斑火山の崩壊の後、その東側に仏岩火山が形成されました。仏岩火山は比較的粘性が低い溶岩流からなる盾状火山で、現在はさらに新しい前掛火山の噴出物に覆われてしまっていますが、その地形は読みとることができます。この仏岩火山の活動期には、山体東側にある小浅間溶岩ドームも形成されました。約1万4千年?1万1千年前には軽石を主体とした火砕流(軽石流とも呼ばれます)が2回噴出し、南北方向に流下しました。
仏岩火山の活動の後、約1万年前から前掛火山の活動が開始しました。前掛火山の噴火では数百年間隔で大規模な噴火が起こっていて、プリニー式の軽石噴火→火砕流の噴出→溶岩流流下という噴火のサイクルがみられます。また、大噴火と大噴火の間には噴火活動が比較的活発な活動期があり、ブルカノ式噴火による降灰や噴石、小型の火砕流などが発生しています。前掛山の山頂カルデラ内にある釜山中央火口丘にある直径500m、深さ200mの火口では、活動期には赤熱した溶岩が見えることもあります。

4.最近の火山災害
歴史時代の噴火活動のうち、最も大きな噴火は天仁元年(1108年)の噴火と天明3年(1783年)の噴火です。

1108年(天仁元年)噴火
天仁元年の浅間山の大噴火では、大量の軽石が吹き上げられ、軽井沢では1m以上、前橋付近でも20cmの軽石がつもりました。このとき、比較的おおきな火砕流も発生し、浅間山の北麓、南麓に流下しました(追分火砕流)。また、北麓には溶岩流も流下しました(上の舞台溶岩流)。このときの噴火では、上野国(現在の群馬県)では田畑が全滅してしまったと古記録に記されています。

1783年(天明3年)噴火
浅間山の天明3年噴火は、その規模や被害の大きさと、江戸時代中期の比較的新しい噴火ということで多くの古記録が残されています。これらの記録を解析してまとめると右図のようになります(天明3年噴火の経緯参照)。新暦の5月8日から始まった噴火活動は、8月2日を境に大噴火に移行し、プリニー式の軽石噴火が激しくなりました。8月4日夕刻には北麓に火砕流が流下し(吾妻火砕流)、8月5日にはやはり北麓に蒲原岩屑なだれが流下して蒲原の集落を飲み込みました。蒲原岩屑なだれは吾妻川に流入し、泥流となって利根川を流れ下り銚子まで到達しました。この蒲原火砕流/土石なだれとそれに伴う泥流による被害者は1400人にものぼりました。噴火の末期には溶岩も流下し、鬼押出し溶岩流と呼ばれています。

最近の活動
浅間山では2000年9月以降、地震活動が活発化しました。2002年6月以降は火口邸の温度が高くなり、噴煙がやや多い状態になりました。2003年2月6日にはごく小規模な噴火が発生し、その後、3月30日、4月7日、4月18日にもごく小規模な噴火が発生しました。その後も地震活動が活発な状況が続き、2004年9月1日に再び噴火が発生し、東北方向に降灰が確認されました。その後、9月14日から微〜小噴火が発生し始め、9月16日の昼頃からは連続的な噴火が発生し、9月18日の早朝まで継続しました。その後、9月23日、9月29日、10月10日、11月14日、12月9日に噴火活動が認められています。

5.噴火様式と噴火災害の特徴
前掛火山の噴火では、天仁、天明噴火のような大噴火が数百年間隔で発生しています。また、これらの大噴火の間に中噴火や小噴火を起こす活動期が挟まれています。明治以降では、昭和5年?35年の活動期、昭和33年、昭和48年の噴火などがおこっています。大規模な噴火では先述したように、プリニー式の軽石噴火→火砕流の噴出→溶岩流流下という噴火のサイクルがみられ、中・小噴火では火山灰を伴うブルカノ式の噴火、小規模な火砕流が発生しています。

6.噴火実績図
天明三年の降下軽石(浅間A)等層厚線図
明治以降の噴火頻度グラフ

7.ハザードマップ
浅間山火山防災マップ

8.観測施設および付近の気象官署
観測機関
・ 東京大学地震研究所
・ 浅間火山観測所
・ 東京都立大学
・ 東京工業大学
・ 地質調査所

付近の気象官署
・ 長野地方気象台
・ 軽井沢測候所<
・ 前橋地方気象台



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