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5 火山地域の地盤災害

噴火直後の地盤災害

 噴火直後の火山体では、未固結な火山噴出物等の不安定な堆積物が多量に存在する。そのため前ページで述べたように、豪雨の時、泥流、土石流を生じやすい。また斜面崩壊も頻発する。有珠山のように地下から上昇してきたマグマの挙動にともない、急激な隆起または沈降が生じる場合もある(図1.5.2)。
 地盤変動が活発な地域では火山体斜面の傾斜が変化し、さらに不安定になりこれらの災害発生の危険性を一層高めている。また火山性地震が地盤災害の引き金になる点にも注意が必要である。
 泥流・土石流は渓流部の上流のガリー(降雨時のみ流水をみる地表に掘り込まれた小規模な溝状の地形。火山の裾野、花崗岩の風化地帯などによく形成される。)や、崩壊地をもつ急傾斜の沢に発生しやすく、このようなところでは警戒や予防対策が必要になる。
 雲仙火山1991−94年(平成2−5年)の噴火でも山腹に多量の未固結火山灰が堆積し、そこで発生したガリーが上方に伸びて、旧山体を侵食するに至った。
図1.5.2 有珠山周辺の崩壊、ガリー、土石流分布図

*9 北海道立地下資源調査所:有珠山の斜面崩壊と土石流,昭和52年度有珠山防災地質調査報告,1978