防災展示場
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3 火山噴出物による直接的災害

火山泥流による被害

 火山泥流(土石流)は速度が大きいため(100km/hに達する)、火砕流などとともに危険性が高い。火山泥流には噴火で斜面を降下する砕屑物が、火口湖の水や氷河・積雪を巻き込んだりして発生するものと、噴火によって噴出された砕屑物が一度堆積した後、降水のために流動する二次的なものとがある。
 前者の例としては、1926年(大正15年)十勝岳噴火、1980年セントヘレンズ山噴火(アメリカ)1985年ネバドデルルイス山(コロンビア)などが挙げられる。
 (後者の最近例に、わが国では雲仙1991〜95年(図1.3.8参照)や有珠1978年(図1.5.1)などがある。)
 ネバドデルルイス山では、火砕流が山頂部の積雪を融かして火山泥流を発生させ、山麓の町アルメロ等で死者25,000人の被害を生じた。
 十勝岳の場合、爆発により中央火口丘の北半分が破壊され、崩壊物質は北斜面を火山泥流となって流下し、途中から大量の水が加わって美瑛川、富良野川を高速で流下した。この火山泥流のため、美瑛川、富良野川流域で、144人の犠牲者をはじめ建造物、耕地に大きな被害を出した。上富良野原野に泥流が達したのは、爆発後25〜26分後であった。
表1.3.5 1926年十勝岳噴火による死亡および行方不明者

*7 北海道防災会議:十勝岳,1971

図1.3.13 十勝岳1926年火山泥流の流路