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3 火山噴出物による直接的災害

溶岩流

 マグマが地表に噴出されたものを溶岩と呼ぶ。これが1000℃前後の温度で液体として地表を流動したものを溶岩流と呼ぶ。液体の溶岩は、その組成によって温度や粘性が異なる。特に粘性は、溶岩流の運動形式(流下速度)・形態・内部構造に関係する(図1.3.1、表1.3.1)。
 玄武岩質溶岩は海洋上のホットスポット(→「世界の火山分布」)(ハワイなど)やプレートの生産境界(→「世界の火山分布」)(アイスランドなど)に位置する火山で生産される。それは粘性が低いため、流下速度が速く、形態はパホイホイ型(*)になり、同じ噴出量でも、厚さは薄いかわりに流出範囲は広くなる。一方、安山岩質、デイサイト質、流紋岩質の溶岩はプレートのもぐり込む境界に位置する火山(日本など)でみられる。粘性が高いため、流下速度は遅く、厚みはあるが、流出範囲は狭い。溶岩流の形態はアア型(*)もしくは塊状型となる。
 この他に海底に流出する溶岩流があり、玄武岩質溶岩は枕状溶岩となることが多い。マグマの化学成分の違い、噴出率や水圧などの条件によってシート状溶岩や塊状溶岩のかたちをとることがある。とくに噴出口から水底に出て水と接触した際に急冷によって破砕され、破片の累積からなる見掛け上の火砕岩となることもある。
 浅い水圧での噴火や陸上溶岩が水に流入した際には水蒸気爆発を起こす可能性がある。
図1.3.1 溶岩流の内部構造を示す模式断面図
表1.3.1 陸上溶岩流の代表的な3つの型
図1.3.2 世界の火山の溶岩および溶岩災害発生状況(1971〜1994)
BVE(Bulletin of Volcanic Eruptions)による
*パホイホイ、アアという用語はハワイ語に由来する。