防災展示場
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5 避難に関する基礎知識

2.的確な避難のために考慮すべき事項

避難所の改善

 平成10年8月末北関東・南東北豪雨災害時の福島県郡山市の避難勧告・指示発令地域周辺を対象に行われた群馬大学工学部建設工学科片田研究室による住民意識調査によると、避難を行った郡山市民のなかで、指定避難所への避難は1/3程度、残りの2/3は親戚や知人宅、ホテル、健康ランドなどに避難するなど、たとえ一時的な避難であっても、避難所の快適性やプライバシーの問題から、住民は避難所を敬遠する傾向が顕著に見られた。とりわけ高齢者などの災害弱者にとっては、避難所での生活に耐え難いなどの意見が多く寄せられており、その対策が求められよう。また健常者であっても、日常の快適な生活環境と余りにかけ離れた避難所の環境は敬遠されており、避難所のあり様は避難所の利用率に大きな影響をもたらしていることは事実である。避難所の快適性改善については、その必要性を含め今後議論が必要と思われるが、その一方で、地域コミュニティの在りようによっては、親戚・知人宅などへの避難も多く生じることを念頭においた避難計画も検討されて良い。
図2.5.21 避難先での生活状況

*41 片田敏孝,及川康,寒澤秀雄;「河川洪水時における要介護高齢者の避難実態とその問題点」,「第34回日本都市計画学学術研究論文集」,p715−720,1999

図2.5.22 避難所生活に関する意見

*42 群馬大学工学部建設工学科片田研究室編;「平成10年8月末集中豪雨災害における郡山市民の対応行動に関する調査報告書」,1999