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5 避難に関する基礎知識

2.的確な避難のために考慮すべき事項

「空振り」と「見逃し」

 市町村等防災関係機関が避難の勧告・指示等を行うにあたり、「空振り」(避難の勧告・指示等を行ったにも関わらず実際には被害が生じない事態)をおそれて意思決定が遅れてしまうことがある。一般に、市町村等防災関係機関は、「空振り」によって住民等から批判を受けることなどを考慮し、ぎりぎりまで事態を見極めようとする傾向を持つと考えられる。
 一方、アメリカの研究では、人々は「見逃し」(避難の勧告・指示等が必要であったにも関わらず実際には発しない事態)の恐ろしさをよく知っており、「空振り」に許容的であることが示されているという。わが国においても、表2.5.3、表2.5.4のような調査結果(平成2年7月九州北部豪雨災害で被害を受けた大分県竹田市での調査)があり同様の傾向にあると言えよう。
表2.5.3 避難命令の出し方(多寡)

*48 田代敬大;「竹田市における被災状況と住民意識」,「1990年7月九州北部豪雨による災害の調査研究」,p233−234,研究代表者平野宗夫,1991

表2.5.4 避難命令の出し方(精度)

*48 田代敬大;「竹田市における被災状況と住民意識」,「1990年7月九州北部豪雨による災害の調査研究」,p233−234,研究代表者平野宗夫,1991

【参考文献】
広瀬弘忠;「生存のための災害学自然・人間・文明」,p169−170,新曜杜,1984