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3 防災気象情報

波浪モデルの高度化と高潮モデルの導入-2

2 数値モデルによる高潮予測
 高潮は、台風による顕著な気圧の低下や強風によって、潮位が異常に上昇する現象であり、過去の台風災害でも大きな被害をもたらしている。昭和34(1959)年の伊勢湾台風による5千人を超える死者・行方不明者のうち、およそ7割が高潮によるものであった。平成11(1999)年には台風第18号により西日本の沿岸で浸水被害が発生した。熊本県八代海沿岸では高潮により12人の死者が出た。
 気象庁では、高潮災害の防止・軽減のため、平成10年7月から高潮数値予測モデルを運用している。高潮数値予測モデルは、およそ2km間隔で高潮の時間変化を得ることができ、高潮発生時刻や高さについて、従来の統計的な手法に比べ、きめ細かな予測が可能になった。平成11年台風第18号に対する予測と観測結果を比較すると、最大値の大きさ、発生時刻、おおまかな時間変化がよく一致している。台風接近時には1日4回24時間先までの予測データを算出し、これを利用して高潮警報・注意報を発表している。
図2.3.11 数値モデルによる高潮予測
高潮数値予測モデルの計算領域と平成11年台風第18号の経路予報円に記されている番号を付した5つのコースを台風の中心が通過する場合の高潮を、高潮数値予測モデルで計算する。
図2.3.12 平成11年台風第18号による高潮(広島検潮所)
太線が予測値、細線が観測値を示す。平成11年台風第18号の通過時の24日11時に広島港(広島検潮所)で177cmの高潮を観測した。予測値は、台風が山口県宇部市に上陸したおよそ12時間前(23日21時)に計算したもので、台風が予報円の中心を通過するものとして計算した結果である。