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3 観測と地震予知

震度観測-(1) 震度観測の変遷

 被害を伴うような地震が発生した場合、防災機関は迅速かつ的確な初動対応をとることを求められる。この時、震度に関する情報は、何処にどの程度の被害が発生しているかを推定する目安として大変有用である。このため地震が起こる度に震度に関する情報が話題にのぼることとなり、地震の活動度が高い我が国においては震度というものが国民にとってなじみ深いものとなっている。
 震度は、我が国で組織的な震度観測が始められた1884年(明治17年)以降およそ110年にわたり、体感及び建物の被害状況等により定められた震度階(震度階級)に基づいて判定されてきた。時代とともに建築物の耐震性能が高まれば被害状況等に差を生じるため、全く同じ地盤の揺れに対する震度の値が、今と昔ではかなり異なる場合もあり得る。
 そのような状況から気象庁は、震度の値に普遍性及び客観性を持たせるため、地盤の揺れを反映する加速度と周期に基づいて震度を算出することとし、震度の観測・通報を自動的に行える震度計の開発を進めてきた。1991年(平成3年)に最初の震度計(90型)を整備してから 順次全国展開を進め、1996年(平成8年)4月以降は完全に震度計による観測・通報へと切り替えた。
 気象庁における震度の観測は有人の気象官署156ヶ所で行っていたが、1993年(平成5年)の「北海道南西沖地震」を契機として津波地震早期検知網が全国展開されて無人の観測点が加わったため、1994年度(平成6年度)から観測点数は306ヶ所に倍増した。
 さらに気象庁は、1995年(平成7年)の「阪神・淡路大震災」を契機として既設震度計の機能強化を図り、併せて95型震度計を全国268ヶ所の新観測点に展開したので、1996年度(平成8年度)から震度観測点数は全国約600ヶ所となった。新しい観測点を展開するにあたっては、既設の観測点を考慮しながら震度観測点の間隔がほぼ20kmとなるような格子点配置を考え、それらの中で人口の多い都市部128ヶ所及び郡部140ヶ所を選び出した。
 さらに気象庁は、地方自治体と震度データ等の相互利用に関する手続きを進めており、地方自治体のデータを加えた震度情報等の発表を1997年(平成9年)11月から開始した。地方自治体の整備した観測点は全国でおよそ3300ヶ所にのぼり、今後も気象庁では地震情報等に活用することとしている。