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3 観測と地震予知

津波観測-1

 正確な津波予報、的確な津波対策を実施するためには、まず津波という現象を正確に把握することが必要である。このため気象庁では、従来から全国66か所の検潮所において津波観測を実施してきたが、1994年(平成6年)10月の「気象審議会第19号答申」による提言や兵庫県南部地震後の防災体制の見直しを踏まえ、1995年(平成7年度)に超音波式の津波観測施設(10か所)、水圧式の巨大津波観測施設(76か所)及び南鳥島に遠地津波観測施設を新たに整備し、津波観測の強化を行った *45)
 従来から津波観測に用いられていた検潮所は、海岸に井戸を堀り、導水管によって海水を導き、井戸の中の浮きが海面の昇降に応じて上下するのを記録できるようにした施設である(図3.17左)。これにより、潮汐による海面高度の変化を観測するとともに、津波や高潮による海面高度の時間変化も捉えることができる。一方、超音波式の津波計は、上部の送波器から超音波が発射され、それが海面に反射して送波器と併設されている受波器に戻るまでの時間を正確に測定して、海面の高さを計測するもの(図3.17右)で、今まで検潮所を設置していなかった島しょ部等の10か所に設置された。
 津波や高潮の観測においては、波浪などによる海面の上下変動の短周期成分を取り除く必要があるが、検潮所の場合は、導水管に海水を通すことにより短周期変動が除去され、津波等による海面の変動のみが記録される仕組みとなっている。また、超音波式津波計では、得られたデータを計算処理によって平滑化することにより短周期成分を取り除いている。
図1.3.17 検潮所(左)と超音波式津波計(右)