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3 観測と地震予知

ユレダス-2 システム設置状況

 ユレダスが実用化されているのは、現在、鉄道(主として新幹線、最近在来線への利用が進んでいる)に対してだけであるが、上記の特性から、鉄道に限らず、広く一般の地震防災システムとして活用することができる。大きな地震動を受ける前に警報を受けることができるため、高層ビルのエレベータ管理、道路の信号管制など都市施設の制御や、石油化学プラント、原子力発電所などの産業施設の制御には特に有効と考えられる。 また、おおまかにではあるが地震諸元を推定することができるため、秒単位で迅速な津波警報を自動発令することも可能である。したがって、ユレダスは、気象庁が実施している津波予報業務(海岸付近の地震の場合、3分程度での警報発表を目標)を補完するものとして利用することができる。
 日本におけるユレダスの設置状況は図1.3.9に示すとおりである。これからコンパクトユレダスとして機能する予定のものまで含めると、その総数は現在75基程度であり、さらに増える見通しである。また、米国カリフォルニア州パサディナのカリフォルニア工科大学の地震研究所には、ユレダスが1993年9月に設置され、翌1994年1月17日早朝に発生したノースリッジ地震およびその余震群(図1.3.10参照)を的確にモニターし続けている。台湾やメキシコなどへの設置の検討されている。 
 1995年兵庫県南部地震が発生した当時は、ユレダスは東海道新幹線を警報対象にしていた。ユレダスは東海道新幹線に対して警報を出したが、ユレダス検地点、沿線警報地震計および震央の位置関係から、新幹線の沿線に置かれた警報地震計の警報の方が早かった。 
 ユレダスは、現在、機械的または電気的にシステムまたは機器を自動的に停止する目的で警報を出している。一般住民に対してユレダス警報を出すに際しては、地震予知警報と同じように、地域住民に対する的確な防災教育が必要であることはいうまでもない。
図1.3.8 地震動の模式図 
図1.3.9 ユレダスの分布図 
図1.3.10 パサディナ・ユレダスの動作例