パイプの水をポンプでくみ出してやると、深い所の水が上がって発泡。パイプの先端から吹き出すしかけだ。米国が99年に約5千万円を援助し、実現にこぎつけた。
今年1月末、パイプが設置され、自噴に成功した。毎日、約40メートルの高さに噴き上げている。パイプ1本で、自然に供給される量を上回るCO2を大気中に放出できる。
湖水爆発の心配のないレベルまで下げるには、さらに4本程度のパイプが必要だという。だが、まだ資金のめどがたたない。生き残った村民約3500人は危険を避けるため、いまだにキャンプ生活を送っている。
日下部さんは「今度はフランスが欧州連合(EU)の援助を要請している。村民が元の村で暮らせるよう、日本政府にも援助を訴えたが、実現しないのは残念だ」と話している。
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