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防火水槽、防災水槽について【11件】
  1. 投稿者名:高野 聖 学生 2005.09.06 21:47:07
    防火水槽、防災水槽についてですが、これらは何か違いはあるのでしょうか?また、どのくらいの容量があり、普段はどの程度の水を貯水しているのでしょうか?

    よろしくお願いいたします。
  2. 投稿者名:ほとけ教官 公務員(消防職員) 2005.09.08 10:50:54

    >高野 聖 様

     これは私の得意分野です。
     防火水槽等については、いろいろな法律や規則で、又は設置する時の国や都道府県の補助金の規格に関する要綱などによって、機能や目的、構造や規格について決められています。
     
     「防火水槽」についてはその名の通り、主に普段の火災及び震災時の火災の消火用水を溜めた水槽で、市民消火隊のミニポンプが使うための5トン程度の容量の物から、消防団や消防隊の使う40・60・100トンなどの容量の水槽があります。

     もう一つは「耐震性貯水槽」と呼ぶもので、高野さんの言う「防災水槽」というのもこちらに含まれるかもしれません。
     これは主に震災時の飲料水、生活用水及び震災時の消火対応のための貯水槽で、容量は40・60・100トンの他に、1500トンの巨大水槽まで作っている市町村もあります。
     
     防火水槽との構造的な違いは、まず地震のときでも壊れない耐震性を持たせていること。これは最近では「防火水槽」でも耐震性を確保しているものがほとんどなので、大差はありません。

     また、飲料水で使うことを前提としているので、マンホールなどをきちんと密閉できる構造になっていること。でも、普通の「防火水槽」も、震災用に用意されている「ろ過器」を使えば、飲料水に使うこともできます。

     一番の違いは、水槽に水道管が繋がっていて、普段常に水槽の水が流れて入れ替わり、新しい水が水槽内に入っていること。これが付いているのは大型貯水槽の一部ですが、地震を感知するとバルブが自動的に閉まり、水が漏れることはありません。

     どちらも水槽の中の水は、常に満杯にしておかなければならず、火災で水を使ったり、自然蒸発で減水した場合、給水管が付いていない水槽の場合は、近くの消火栓やポンプ車のタンク水で補充しなければなりません。

  3. 投稿者名:と 公務員(消防職員) 2005.09.11 14:47:30
     なるほど、勉強になります。ところでこれらの根拠(制度)はなんでしょうか?
     宜しくお願いします。

  4. 投稿者名:ほとけ教官 公務員(消防職員) 2005.09.11 19:07:43
     基本的に防火水槽や耐震性貯水槽の構造規格については、各自治体で定めればいいのですが、ご承知の通り防火水槽の設置には、本体だけでなく工事費用を含めるとかなりの予算が必要になりますので、総務省消防庁を始め都道府県などで設置に係る費用の一部を補助金として交付しています。

     国の制度としては「消防防災等施設整備費補助金」として、消防防災関係施設の整備費用について補助金を出しており、その中に「防火水槽」と「耐震性貯水槽」と「飲料水兼用水槽」の規格があります。

     補助金で施設を設置するには、「交付要綱」で定められた地域、機能、用途、構造などの細かい事項が定められており、これらの水槽についても、構造の規格と耐震性などの規格が細かく定められ、これにそって設置をしなければなりません。

     また、防火水槽等には、現場でコンクリートを打って作る物の他に、工場で作ったコンクリート、鋼製、FRPなどの水槽を現場で組み立てて設置するタイプがあり、構造の基準に基づいて(財)日本消防設備安全センターで認定を行っており、その認定基準にも、構造の規格が定められています。

  5. 投稿者名:と 公務員(消防職員) 2005.09.13 12:43:34
    ほとけ教官様 詳しい説明有難う御座います。

    補助金を定める法律に定める基準にのっとったものが、その法律の中でそれぞれ「防火水槽」と「耐震性貯水槽」と「飲料水兼用水槽」という定義になるということですね?
     消防水利の基準には「防火水そう」というものがありますが。これに含まれても=(イコール)ではないということですね。
     この「防火水そう」は消防法が元の根拠となっていますが、「防火水槽」と「耐震性貯水槽」と「飲料水兼用水槽」及び「防災水槽?」についてそれぞれの大本の根拠をご存知でしたらご教授願います。
     法令集で検索しても探しきれませんでした。
    ほとけ教官さんは得意分野だとか、、私はこの手のことは普段の業務外で不得手です。宜しくお願いします。


  6. 投稿者名:ほとけ教官 公務員(消防職員) 2005.09.13 21:07:40

    >と 様(なんか変?)

     補助金交付要綱に基づく、「防火水槽」「耐震性貯水槽」「飲料水兼用水槽」と、いわゆる「防火水槽」との差は根拠にする法令・規程・要綱のどこに因るかで、あとは各自治体の政策的なものとの関わりの違いだと思います。

     補助金交付要綱の中の「防火水槽」と「耐震性貯水槽」の差は、平常時の火災対応を目的にした「防火水槽」と、震災時の火災対応をも目的とした「耐震性貯水槽」とで、補助金の交付対象地域が後者は強化地域や震災時高危険度の地域などに限定されるといった事など、設置の目的が違うということで、使用する目的が違うわけではありません。(もちろん水利指定して、平常時の火災にも使います)

     また、耐震性貯水槽では構造的な規格も耐震性はもちろん、震災時の使用を考慮した構造基準を求められていますが、工場で作られる「二次製品」防火水槽(耐震性貯水槽)では、2種類作るのも無駄なので、両方の規格にも合うものを一つ設計して、消防設備安全センターのそれぞれの認定を取り、設置しているのが実体で、つまり水槽自体は同じものなのです。

     ですから、設置するときの根拠や補助金の目的は違っても、各消防本部や市町村の消防水利の規程においては、一括りで「防火水槽」としている場合がほとんどです。

     ただし、「飲料水兼用水槽」については、市町村の政策的に、「震災時の飲料水使用を優先させる」ということで、導水装置は付いているものの、平常時の火災には使用しないよう水利指定はせず、震災時火災のみの緊急水利としての扱いをしている場合もあります。

     その場合は普通の防火水槽のように、道路面の寄り付きなどは考慮せず、広域避難場所に指定された公園の真ん中などに設置され、当然水利標識は設置されていません。

  7. 投稿者名:と 公務員(消防職員) 2005.09.16 00:42:56
     再三のご教授ありがとうございます。
    現場にいると、どうもこういったものの流れがわかりません。
    勉強になりました




  8. 投稿者名:河合 その他 2006.03.31 11:15:48
    防火水槽はコンクリートでないといけないのでしょうか?
    最近ポリエチレン素材の貯留浸透型を築造する地下式貯留槽工法
    がありますが防火水槽として認められるのでしょうか。
    http://www.arsit.or.jp/gyoumu/nintei/jyoukyou ...


  9. 投稿者名:ほとけ教官 公務員(消防職員) 2006.04.01 09:04:30

    >河合 様

     私もこの種の水槽を見た事がありますし、管内にもあります。
     この水槽を認めるには、基本的にどのような基準に基づいて設置するかということです。

     まずは構造的に、それぞれの自治体の設置基準に適応するか?一番問題になるのは、補助金などの交付要綱の中に構造基準がある場合です。特に耐震性を求められる場合に、この種の水槽には実体としての性能は置いておいて、明確な試験方法や認定方法が確立していない点があります。

     もう一つ、貯水量が常に必要な分確保されているかです。
     雨水浸透タイプでは、一時的には水量があっても、常時一定水量確保できないと水利としては指定するのが難しくなります。排水ドレンを指定水量以上の位置に付け、常時の水量を確保し、吸管投入口や採水口を付ければ、水利の用件は満たす事はできます。

     河合様が設置する側か検査する側か分かりませんし、実績として無いわけではありませんが、参照する基準があまりありませんので、関係各所と協議する必要は生じるかもしれません。

  10. 投稿者名:77 一般 2008.07.10 13:33:19
     都市計画法第29条による開発許可の場合は、設置に関する根拠条文は同法第33条第1項第2号になります。

  11. 投稿者名:とし 公務員(防災関係) 2015.09.09 17:02:10
    すいません。
    防火水槽を設置する際に、耐震基準に満たないとあかんみたいな、法的根拠はあるんでしょうか。例えば建築物なら建築基準法で新耐震基準とかありますよね。それに準ずる消防に関する法令や通達などはあるのでしょうか。

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